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更新日:2024年9月11日
多賀城と大宰府は、奈良時代の律令制度のもと朝廷の出先機関として、西海道(九州)と陸奥・出羽(東北)地域を治める役所としてほぼ同じ時期に機能していました。また、軍事の統括や、朝廷と緊張関係にあった蝦夷や新羅との外交の舞台として機能していたことが知られています。
当時の多賀城と大宰府は、都に似せて瓦を葺き、柱に朱を塗った壮大な政庁を中心に計画的な地方都市としての街並みが形成されていました。都からは、多くの官人が往来し、中でも万葉歌人であった大伴旅人は、息子家持を伴って大宰府に赴任し、多くの歌を残しました。その後、同じく万葉歌人として活躍した家持は、鎮守府将軍として多賀城に赴任し、晩年を過ごしたという経緯もあります。
現在、史跡としての多賀城跡、大宰府跡は、国の特別史跡に指定され、ともに多くの来訪者を迎えています。そして、およそ1300年の昔から深い縁で結ばれている二つの市の交流をさらに深め、新たな文化を育てていくため、平成17年に友好都市の関係を結ぶことにしたものです。
太宰府市は、福岡市の南東約16キロに位置し、北に四王寺山、東に宝満山があり、市を縦貫する御笠川は、宝満山に源を発して市街地を通り、途中で鷺田川、大佐野川と合流し、末は博多湾に注いでいます。
約1300年前、当時の太宰府には、九州全体を治める「大宰府」という大きな役所が置かれ、約500年の長い間、その役割を果たしてきました。今もその歴史をしのばせる大宰府跡、水城跡、観世音寺、太宰府天満宮など市内に数多くの史跡や名所が存在し、年間約600万人の観光客が訪れています。
現在の人口は71,898人(平成28年12月末現在)で、「史跡や緑にめぐまれた福岡都市圏の住宅都市」として発展しています。
詳しくは太宰府市のホームページ(外部サイトへリンク)をご覧ください。
平成17年11月21日に福岡県太宰府市九州国立博物館で両市長ほか総勢約130名が出席し開催されました。式では、両市長(当時)が友好都市盟約宣言および友好都市提携に関する協定書に調印し、両市民の相互交流や文化芸術、産業、観光、教育などさまざまな分野での交流を行っていくことを確認しました。
東日本大震災の際、被災した多賀城市へ太宰府市よりたくさんのご支援をいただきました。平成23年3月15日午後、緊急支援物資を積んだ6トントラックが太宰府市を出発し、約12時間かけて飲料水や毛布、給水タンクなどを届けていただきました。その翌週には、一万食の食糧(パン)・紙コップなど、その時に必要な物資を届けていただきました。
また、太宰府市民の皆さまから寄せられた粉ミルク・紙おむつ・肌着・靴下や、作業用の手袋・長靴・ゴミ袋など、生活や片付けに必要な物資を継続して届けていただきました。市からの災害見舞金をいち早く送っていただいたほか、「友好都市・多賀城市への義援金」という市民義援金を募ってくださいました。
さらに、平成23年5月中旬から6月末までの一ヶ月半、8名の太宰府市職員の方に被害者相談窓口で相談業務にあたっていただきました。被災した文化財の保全活動には、一ヶ月間にわたり、5人の文化財担当職員を派遣していただきました。
太宰府市から届いた緊急支援物資(平成23年3月24日撮影)
太宰府市長来庁(平成23年4月5日撮影)
文化財保全活動(平成23年5月28日撮影)
平成27年に、多賀城市と太宰府市は友好都市締結10周年を迎えました。このことを記念して行われた事業の一部をご紹介します。
友好都市締結10周年を記念して、多賀城市と太宰府市の共通ポスターが制作されました。多賀城政庁跡と太宰府政庁跡をメインにデザインし、両市の公共施設などの広く掲示されました。ポスターを通じて、多くの方に太宰府市との友好都市締結10周年についてお知らせしました。
友好都市締結10周年を記念して、多賀城市内の小中学生で「多賀城市子ども親善使節団」が結成されました。未来の多賀城市を担う子どもたちを親善使節団として太宰府市へ派遣し、古代太宰府と多賀城とのつながりを切り口に感受性豊かな子どもたちの関心を刺激することで、多賀城市への愛着心を育みつつ、友好関係をもとにした両市の発展の礎づくりとすることを目的としています。
平成27年10月3日から4日まで、多賀城市子ども親善使節団が太宰府市を訪問しました。使節団は、九州国立博物館や太宰府天満宮を訪問し、九州や太宰府の歴史や文化を学びました。現地では、太宰府市の小中高生で結成された「太宰府市子ども親善使節団」との交流会も行われ、ウォークラリーで市内を歩いたり、太宰府の名物・梅ヶ枝餅を食べたりしながら、一緒に楽しい時を過ごしました。また、万葉衣装に身を包んで太宰府市民政庁祭りのステージに立ち、多賀城市と太宰府市の友好事業を記念した「多賀城市子ども親善使節団宣言文」を読み上げました。多賀城市の子どもたちの堂々とした姿に、観客の皆さんから盛大な拍手が送られました。
平成27年10月17日から18日まで、太宰府市子ども親善使節団が多賀城市を訪問されました。多賀城市の使節団は、生涯学習100年構想実践委員会の皆さんと一緒に「やかもち鍋」をつくって、太宰府の皆さんをもてなしました。手作りのおもてなしに太宰府の皆さんも喜ばれ、たいへん好評でした。その他、多賀城を囲む地域でつくられている海苔やかまぼこも、太宰府の皆さんに食べていただきました。
太宰府市子ども親善使節団の皆さんからは、多賀城市の震災復興のために集めた募金を、多賀城市長へ手渡していただきました。太宰府市の使節団代表からは、「多賀城市の震災復興に役立ててください」とのメッセージをいただきました。
平成27年12月19日には使節団の活動報告を行い、多くの方に使節団の活動を通じて学んだこと、感じたことを伝えることができました。施設団は、「多賀城と太宰府について」「多賀城市子ども親善使節団としてしてきたこと」「多賀城と太宰府の似ている点と異なる点」「多賀城と太宰府について感じたこと」をテーマに、各自が調べ、模造紙にまとめたことを発表しました。一連の活動を通して、太宰府のことだけでなく、自分たちの住む多賀城を見つめ直すきっかけともなったようです。
令和5年9月1日から10月31日まで、令和の都だざいふ子ども学生美術展が開催され、多賀城市内の子どもたちが絵画・書道・写真・工芸・立体作品などの作品を応募し、そのうち多賀城中学校の3人の生徒の作品が入賞しました。
また、令和6年1月16日から1月25日に入選作品展が、1月27日には太宰府市で表彰式が行われました。
表彰式には多賀城中学校の蒲生さんが参加、松田さんと中川さんの2人はビデオメッセージで作品に込められた思いや受賞の喜びを伝えました。
多賀城中学校の生徒の受賞作品をご紹介します。
絵画部門 太宰府市副市長賞「Memory」(多賀城中学校3年生 松田 絢佳さん)
絵画部門 太宰府市教育長賞「多賀城あやめ」(多賀城中学校2年生 蒲生 梨乃さん)
絵画部門 太宰府天満宮宮司賞「千灯明」(多賀城中学校2年生 中川 紋沙さん)
令和6年8月8日に太宰府市との連携交流企画「みんなのアートワークショップ」を開催しました。
多賀城創建1300年記念事業として、友好都市である福岡県太宰府市在住の画家さんにお越しいただき、お絵かきのワークショップを行いました。
当日は未就学児・小学生と保護者23組51名が参加し、真っ白な紙に思い思いの絵を描き、太田さんと子どもたちが描いた絵は、同日に行われた「カワムラバンドハイパーライブ」の際に大ホールホワイエに飾られました。
【太宰府市在住の画家太田宏介さん】
【WSの様子】
【作品と参加者との集合写真】
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