ここから本文です。
更新日:2021年12月22日
今回は、地図上に青線で示した、多賀城跡東側にある“裏道”を、四季の写真を織り交ぜて紹介します。
あやめ園の北側から足を伸ばすと、多賀城跡の東部をめぐる遊歩道が整備されています。
入口付近は現在住宅や畑になっていますが、古代には湿地が広がっていました。
また、この周辺からは奈良時代の多賀城創建期の材木塀が発見されており、創建当初は以後の時代より北側に外郭南辺があったことが分かっています。
道を進んで行くと山林を抜ける坂道が続いています。この道を抜けると古代の役所跡があった作貫地区が見えてきます。
作貫地区では奈良、平安時代の役所跡と思われる建物跡が発見されています。この場所では、発掘調査時の復元模型や建物跡の場所が分かるように整備されています。
作貫地区西側の遊歩道から北に進んで行くと、見晴らしのいい平原が広がっています。
別ルートとして、東側の遊歩道から北に進んで行くと、林の中を抜ける道が続いています。
いずれの道についても、その先にあるのが大畑地区です。
大畑地区では奈良、平安時代の東門跡や材木塀、住居、鍛冶工房、建物跡などが発見され、特に地区の北側を中心に、当該地の整備の他、案内板が設置されています。
さらに進むと東門跡を見学することができます。
ここでは、歩道をはさんで、奈良時代と平安時代の二つの東門跡が整備されており、多賀城の変遷を感じることができます。
しかし、まだ整備の進んでいない場所でも、その後の調査で、様々なものが見つかっています。
例えば、休憩所の東側付近では、案内板が設置されている北側のものより古い、奈良時代の多賀城創建期の東門跡が発見されています。
また、大畑地区の南側では、平安時代の建物跡が多数発見されています。平安時代には建物の数が飛躍的に増え、何度も建て替えられていることが分かっています。
今回紹介した“裏道”は、山林を抜ける道が長く続きますが、遊歩道が整備されており、実際には歩きやすい道となっています。季節により異なる景色が楽しめますので、四季を楽しみながら多賀城跡を散策してみてはいかがでしょうか?
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください