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更新日:2021年12月22日

調査速報(平成30年5月)

市内遺跡における発掘調査(5月に実施した調査)

多賀城IC付近の市川橋遺跡伏石地区では、宅地造成工事に伴い大規模な発掘調査を行っています。

調査区全景(JPG:2,222KB)

昨年度実施した試掘調査や、付近の調査成果から、古代の多賀城跡と密接に関わる場所であったことが判明しました。

調査の結果、1辺1mほどもある柱穴が、東西に4間南北に2間並ぶ建物跡を発見しました。

遺構の重複関係から、この建物は10世紀前葉頃には廃絶していたことがわかりました。

 

模式図

掘立柱建物模式図(3間2間の場合)

※掘立柱建物を構築する際は、まず柱よりも一回り大きな掘り込みを行い、柱を据えた後、周囲に土を充填して柱を立てます。

 

建物跡の東側では、縦板を組み合わせた井戸跡を発見しています。

 

井戸

井戸からは灰釉陶器(かいゆうとうき)・緑釉陶器(りょくゆうとうき)の破片などが出土しています。出土遺物の特徴から、この井戸は9世紀代に使用された井戸だと考えています。

 

 

また、区画溝からは墨で「薬升」と書かれた土師器(はじき)が出土しています。

 

薬升

「薬升(くすります)」とは、薬品を調合する際に使う容器であり、『延喜式』典薬寮に「薬升」の記述が見えます。

今回調査区の北東に位置する鴻池地区からは、中国の医方書が漆紙文書(うるしがみもんじょ)となって発見されています。

古代の地方官人のうち、医学に関わる職として「国医師」の存在が知られていますが、陸奥国の医師も、「薬升」を用いて薬品を調合していたのでしょうか。

今後、調査を進めながら、発見した遺構の配置や出土遺物の情報などを基に、古代における土地利用の実態について詳しく検討していきます。

お問い合わせ

埋蔵文化財調査センター  

宮城県多賀城市中央二丁目27番1号

電話番号:022-368-0134

ファクス:022-352-6548

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