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更新日:2015年5月29日

緊急再生戦略構築のための取組指針

多賀城市では、厳しい財政状況を踏まえて、今後の行政経営、地域経営のあり方について検討し、「取組指針」を策定しました。

「緊急再生戦略構築のための取組指針」とは

検討のきっかけ「毎年10億円の歳出超過~少なくとも今後5年間~」

多賀城市では、行政改革を不断の課題であると位置づけ、これまで積極的な取組を行ってきました。

平成18年3月には、国の「新地方行革指針」を受けて、「多賀城市集中改革プラン」を策定し、「3つの視点と18の項目、54のプログラム」の進行計画に基づき、取り組むこととしました。

その進行計画の中に、自律した財政運営の確立を目指して、「財政健全化計画を平成18年度中に策定する」という目標を設定しております。これは、「新地方行革指針」の中で、取り組むべき項目とされているものです。

そこで、「財政健全化計画」策定の準備作業として、平成22年度までの5年間について、歳入歳出の推計を行ったところ、今後、毎年度、約10億円の財源不足が生じることが明らかとなりました。市では、このような場合に繰り入れるための「基金」家計で言えば貯金に当たるものを積み立てていますが、このままの行財政運営を継続していくとすると、全ての基金を取り崩しても、平成22年度には財政再建団体(※1)に転落してしまうおそれがあります。

市では、これまでも、無駄を省き、予算を極力切りつめるなどの節減方策とともに、これ以上借金を増やさない財政運営に努めてきました。しかし、毎年度10億円の財源不足が生じるという財政推計を踏まえると、目先の歳入歳出方策に留まらず、施策の組み換え、行政システムの転換、組織風土改革までを視野に入れ、生き残りを賭けた抜本的改革を行うための戦略を創出する必要があるという結論に至りました。

決して財政再建団体にはならない。そして、多賀城市の未来を支えていくという覚悟をもって、行政の仕事のやり方を根本から見直して迅速に改め、自ら律する市役所への新たなスタートとするために「取組指針」をまとめたものです。

※1財政再建団体

地方財政再建促進特別措置法による準用財政再建団体のことで、自力で赤字を解消できずに、国の厳しい管理下で財政再建を進める自治体のことをいいます。自治体は、標準的な財政規模に占める赤字額が都道府県では5%、市町村では20%を超えると、地方債の発行が制限されます。国から財政再建団体の適用を受けると地方債の発行はできますが、保育料や国民健康保険料などが引き上げられるほか、国からの補助金も制限され、その自治体独自の事業ができなくなります。

「取組指針」の位置づけは

この「取組指針」は、市職員9名で構成された「緊急再生戦略構築専門部会」で素案を作成し、行政改革推進本部幹事会(各部次長級9名)において検討を重ね、平成18年9月29日開催の本部会議(市長、助役、収入役、教育長、各部長10名)で了承され、今後の行財政運営改革の取組指針として位置づけられました。

行政では、これまで、計画としてきちんと決定されたものを主として公表してきました。

しかし、この「取組指針」は、この内容に基づき行財政運営を見直しし、改めるべきところは迅速に改め、再生へ向けて努力していくという行政経営の方向性を示すもので、どちらかと言えば、行政内部の改革を提言する内部文書的な意味合いが濃いものだと言えます。

では、なぜ公表したのか

市民の皆さんに、現時点での検討結果や現状について情報提供するとともに、市役所をこう変えよう、変わらなければという意思表明として、内部文書としてとどめることなく、公表することとしたものです。そのため、堅苦しい表現であったり、説明不足な点もありますが、今回は、書き改めず、原文のまま公表しています。

例えば、資料編の「歳入確保取組項目」および「歳出抑制取組項目」では、「普通建設事業の全面凍結」を始めとして、現時点で検討すべき項目の一部を挙げておりますが、この項目は全て「こうする」と決定したものではなく、今後、各担当で検討を重ね、市民の意見をいただきながら最善策を模索していくためのシミュレーションです。

各項目を挙げるまでには、現状、課題、現行制度、裏付けとなる考え方、可能性など様々な点を検討しておりますが、資料編では項目のみを載せておりますので、唐突に感じられる部分があるかもしれません。現在、検討経過を含めた表を作成中ですので、あらかじめご了承ください。

自分たちのまちは、自分たちでつくる

これから、多賀城市という地域を経営していくためには、みんなに関わること(=公共)をどう支えていくか、ということを、住民、企業、学校、NPOなど地域に関わる方々の参画のもと、みんなで考え、みんなが納得できる選択をしていく「新しい公共(※2)」を創っていくことが重要であり、行政は、地域経営(※3)の戦略本部としての役割を果たしていくことが求められています。

そこで、本市では、市民の自主的な公益的活動を推進するため、平成17年4月に「市民活動推進室」を設置し、市民で構成するワスリート会議および職員のワーキング会議の合同により「多賀城市市民活動促進指針」を策定するなど、重点的に取り組みを進めています。

今後、未来の地域経営に向けて行政が取り組むべき事項については、本編第二章に記載しておりますが、行政活動、特に政策形成過程への市民参画を得る前提として、行政情報を迅速に、かつ、わかりやすく提供していくことが必要です。ついては、行財政運営の現状についても、今後も機会を捉えて情報を提供してまいります。

21世紀に入り、地方自治体を巡る環境は刻々と変化しています。昨日の成功が必ずしも今日の成功とならない激動の時代を迎えて、各地方自治体では、積極果敢な改革への取り組みを行っています。現行の法令上不可能な取組であっても、構造改革特区申請を行い、継続的に国へ訴えることによって法改正を促したという先進自治体の取組事例(資料編表5)もあります。

これからは、地方自治体同士もライバルとなる時代であり、改革にもスピードが要請されていることから、「取組指針」では、現時点では実現が困難だと思われる改革項目も「できない」と始めから除外するのではなく、原点に立ち返ってあらゆる方策を検討することとしています。

※2新しい公共

行政に委ねる公共ではなく、皆に関わることが公共であり、地域に暮らす市民、NPO、企業、行政など多様な主体が、資源を持ち寄り、役割を分担してその力を結集し、支え合っていこうという考え方。新地方行革指針においても、地方自治体はその戦略本部としての役割を果たすべきと述べられています。

※3地域経営

それぞれの地域に何が必要かを掘り起こし、納税者である市民と情報を共有しながら、時代に合わなくなったものを切り、新たに必要な公共サービスを設計し、供給方法を市民と一緒に考えていく地方政府としての経営の視点

多賀城市の財政状況~どうしてそんなに厳しいの?~

皆さんは、「多賀城市は金持ち」だというイメージをお持ちかもしれません。

本市では、昭和39年頃から工場地帯が栄えたこと、義務的経費の大きな部分を占める職員人件費(給与)のレベルを示すラスパイレス指数も低めに推移していることなどから、比較的安定した財政運営を継続してきました。そして、積極的に都市基盤整備を行ってきたことでイメージが定着したもののようです。

しかし、平成14年から広報誌およびホームページにおいて定期的にお知らせしている「財政状況・決算」をご覧いただければ、決して予断を許さない状況であることがご理解いただけるのではないでしょうか。

重点的な都市基盤整備

本市では、過去に2回の大きな水害に襲われたことから、安心・安全なまちづくりのため、雨水排水事業(ポンプ場、下水道整備など)を重点施策として実施してきました。

また、市の発展とともに、市民の要望に応えて、快適な住環境整備のための区画整理事業や小中学校、道路などの市民生活に不可欠な都市基盤(※4)の整備に努めてきました。

さらに、バブル崩壊後は、国の景気対策のため公共事業を積極的に行うことが推奨され、本市でも市債(借金)の発行により都市基盤整備を実施してきました。景気対策に伴う起債の償還資金は、地方交付税で措置されることになっていたのです。

※4都市基盤整備

都市生活を営む上で欠かせない道路、上下水道、公園、公共施設、公共交通などの都市基盤を整備すること。

歳入の減少~地方分権と国の三位一体の改革~

2000年4月の地方分権一括法の施行以前は、国と地方自治体は完全に上下関係であり、全国画一的な制度のもとで都市基盤整備がなされてきました。その財源は、主に国からの補助金と地方交付税、そして経費負担の世代間の公平という考え方に基づき、市債(借金)を借り入れることにより賄ってきました。公共部門の業務のうち、地方自治体は全体の7割を担っているにもかかわらず、自主財源(税など、地方自治体の裁量で使える財源)はその3割に満たないことから、その裁量の範囲を指して「3割自治」と言われていました。このような状況は、地方公共団体にとっては全国一律の基準に縛られ、裁量が少ない反面、困ったときには国が面倒を見てくれるという、国に依存してしまう環境であったということも事実です。

しかし、地方分権一括法が施行されたことにより、国と地方が対などな関係となり、地方自治体は自己決定・自己責任の原則のもとに、全国一律横並びのナショナル・ミニマム(※5)から、わがまちの身の丈に合ったシビル・ミニマム(※6)へと転換することとなりました。全国一律で面倒を見てくれる制度が少なくなった代わりに、自らの創意工夫を生かすことが可能となったと言えます。

※5ナショナル・ミニマム

国全体として、国民が生活を営むために最低限必要な社会基盤を一律に整備すること。

※6シビル・ミニマム

その地域で市民生活を営むために最低限必要な公共的サービスや都市基盤整備を、地域の特性に応じて自ら選択し、整備していこうという考え方。

地方分権の推進には、地方自治体が自らの裁量で使える財源の確保が重要であることから、「三位一体の改革」として、補助金改革、地方交付税改革、税源移譲が進められています。これによって、地方分権によって国から地方に移譲された権限に見合うよう、財源も国から地方へ移譲しようとするものです。

しかし、補助金や地方交付税の削減は先行してすすんでいるものの、実質的には、その金額に相当する税源移譲は十分とは言えない状況です。

本市においては、「三位一体の改革」が始まった平成15年度と平成18年度の地方交付税(臨時財政対策債を含む)を比較すると、約8億3,000万円もの減少が見込まれています。

また、最近の景気動向に関する報道では、景気は回復基調にあり、地価の下落傾向も収束し上昇傾向に移行したとの分析が示されていますが、首都圏などの大都市地域はともかく、多賀城市を含めた地方都市においては、地価は依然として下落傾向にあり、景気の回復も実感しにくいのが実情です。そのため、市税収入の伸びが見込めない状況となっています。

歳出の増加~度重なる法制度改正と市債償還のピーク~

本市では、事務事業の見直しやアウトソーシングなどの行政改革に積極的に取り組み、経費の削減に努めているものの、少子高齢化の進展により、少子化対策や高齢者福祉などの社会保障関係経費が急激に伸びています。これは、サービスの拡大や対象者の増大によるものだけでなく、国や県の負担割合が年々切り下げられてきたことも大きく影響しています。

また、重点課題として取り組んでいる多賀城駅周辺整備事業やJR仙石線連続立体交差事業の本格化などにより、今後も多額の財政需要が見込まれています。

さらに、これまで積極的に実施してきた都市基盤整備や国の景気対策として実施した公共事業の財源として借り入れた市債(借金)の償還がピークに差し掛かっている状況にあります。

「経常収支比率」が100.3%に

これらの要因から、財政運営の自由度を示す指標である「経常収支比率」は平成17年度では100.3%にたちしています。これは、100の収入に対して、使い道が100.3%決まってしまっている状態を表しており、経常収支のバランスから見た本市の財政状況は、新しい行政課題に財源を投入する余裕のない状態、つまり硬直化が進んでいる状況にあります。

市税や地方交付税などの歳入が伸び悩む中、社会福祉関係経費や市債の償還費などの経費が増加し、新たな行政需要に対する財源を確保することが困難になってきています。

このような厳しい財政状況に対処し、財政の健全性を確保するため、平成15年度から「借金を増やさない、貯金を減らさない」ことを財政運営の基本姿勢として取り組んできましたが、今後も進展する「三位一体の改革」に伴う地方財政全般の状況や、増大する各種行政需要を見込んで、今後の財政推計を行ったところ、冒頭に説明しましたとおり、大幅な財源不足を生じ、財政再建団体への転落が懸念される状況にあるのです。

「取組指針」の全文

「取組指針」の構成

「取組指針」は、「本編」と「資料編」で構成されています。

「本編」は、「行政経営資源の現状」、「行政経営ビジョン~未来の地域経営に向けた行政経営のシナリオ~」、「分権時代にふさわしい行政経営システムの抜本的再構築」の3部構成となっています。

「資料編」は、本文の資料として、財政推計、都市自立経営を目指したアクション項目、先進自治体の取組などの6つの表で構成されています。

資料編表3および表4の「都市自立経営を目指したアクション項目」の作成に当たっては、あらかじめそれぞれの現状と課題、制度や先進事例などについてある程度の検討を加えておりますが、「こうする」と決定したものではありません。今後、各担当で検討を重ね、市民の意見を反映しながら、最善策を模索していくためのシミュレーション項目です。

ご意見をお寄せください

この「取組指針」は、職員による専門部会で8月に素案を作成し、行政改革推進本部幹事会および本部会議で検討した上で、9月に「緊急再生戦略構築のための取組指針」として策定し、職員に公表しています。

11月には、市議会への説明会を2回に渡り開催するとともに、市民などにより構成される行政改革推進委員会を開催し、意見をいただいています。

今後も、より良い方策について検討を重ね、情報のやりとりを通じてご意見やご提案をいただきながら、たゆみなく行財政改革を続けてまいります。このページについての質問、疑問などご意見をお寄せください。

よくある質問

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〒985-8531 宮城県多賀城市中央二丁目1番1号

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